June 18, 2006

ポセイドン POSEIDON(2006)

 オープニング、海の底から見たポセイドン号〜そのまま海の上に上がってポセイドン号の正面から側面〜そのままデッキを走る人物のアップ〜そして船の後ろへまわってクルっと一周して、さっきの走る男のアップへ〜というカットなしの撮影に唖然とした。どないして撮ってるんや!最近、オープニング・シーンはこういう長回しのシーンを使う映画が多くなって来たけど、何が原因?画期的な技術ができたってこと?CGとダブらせて繋いだら出来ることなの?ラジコン・ヘリによる撮影??誰か知りませんか〜?

 さて、始まって10分で船は沈没。大画面で見る超大津波?は大迫力。この監督、「パーフェクト・ストーム」でも海、波、水にこだわってたけど、今回はかなり本物の水で勝負したようね。CGじゃない感じがした。

 転覆して即「脱出組」が結成されるんだけど、メンバーが自分勝手な?やつらで「みんなで脱出するんだー」なんて気がなくて、自分だけ逃げたらええねんと、シラン顔して行きよる。ジーン・ハックマンみたいな牧師さんがおらんかったら、こんなもんなのかね。それぞれの人物のドラマなんて二の次で、パニックシーンの連続であっという間に「脱出成功」!時間にして98分の脱出劇!

 この「お手軽感」が、よかったのか悪かったのかは別にして、充分楽しめたパニック映画でした。エレベーターが落ちてきそうなハラハラシーンでは「シンドラー社のエレベーターや〜!」と思うと怖さも倍増。水にもぐるシーンで一緒に息を止めたりしたけど、ボクは毎回溺死してました。

(Movie Review Point ☆☆☆★)

June 7, 2006

ポセイドン・アドベンチャー THE POSEIDON ADVENTURE(1972)

 公開時、劇場でも見たし、テレビの洋画劇場でも見たし、ビデオも何回か借りて見たけど、新作「ポセイドン」の前にDVDでもう一度復習しておこう。

 本当のパニック映画の傑作、草分け的な王道映画です。

 ひっくり返るまでの船の上で、登場人物の背景となる人間ドラマがしっかりと描かれていて、キャラクターがはっきり分かって、その後の「アドベンチャー」での役回りが楽しい。こういう人物の描き方が最近のパニックものには薄いから感動まで持って行けないのだよ。そして、画面はずっと左右に揺れています。船だから。

 船がひっくり返る大食堂?の場面は「何でもかんでも逆さま感」がはっきりしていてよかったけど、どんどん上に逃げて行くにつれて「さかさま感」の面白さが無くなっていったのは残念。ときどき散髪屋とかトイレとかのシーンで「さかさま」なんですよって確認して見せたけど、逃げいて行くルートには「さかさま感」がなさすぎた。リメイクの「ポセイドン」ではどうなっているのか、そこが楽しみ。

 パニック映画でボクが大好きなスタローンの「デイライト」は、実はこの映画とまるっきり同じだったのね。再確認。

(DVD Review Point ☆☆☆☆)