いやぁ〜、期待を大きく裏切られました。よかったです。感心しました。
子どもがぞろぞろ出てきそうだし、育てた亀がガメラだったなんて、『ガメラは実は亀なんだ!』というこれまでの「ガメラ映画」のタブーに挑戦したような設定だし、ガメラの造形もまるっこくミュータント・タートルズ丸だしだし、期待のキの字もなかったけど、やられました。
そりゃまあ、平成三部作と比べちゃダメですよ。
でも、73年に伊勢志摩を襲ったギャオスの群を殲滅するためにガメラが自爆して人間を守ったというオープニングシーン。なかなかググーっと引き込まれてしまいました。なんとなく今までよりちっちゃく感じるガメラでしたが、もうすでに体も顔も丸くなっちゃってて、見る影もありませんでしたが、それでも自爆という最終兵器が感動的です。
そして、少年に育てられる亀のトト。意外とかわいかったけど、いきなり飛ぶのはどうでしょう?鼻とかなでられてクンクン鳴くはずないじゃん、亀なんだから。料理人のお父さんが落とした包丁を見て怒ったトトが火を吐くという、ギロンも草葉の陰で喜ぶネタで楽しませてくれます。
突如、登場する人食い怪獣ジータス。イグアナ風でUSAゴジラまたはファイナル・ウォーズのジラを意識した新怪獣とどっかの橋の上で戦うシーン。この場所自体がUSAゴジラを意識してるよなあ。この戦いのシーンがめちゃリアルでカッコいい。体長8メートルのガメラがほんまにまだ子どもやのにようがんばった!
ガメラの赤い石のお守りを子どもたちがリレーして運ぶのは意味不明だけど、なぜか感動のシーン。それを少年がポイと投げるとガメラがパクっと食べるという、なんともお子様チックな方法で、おそまつ!
でも、その赤い石を食べたガメラはジェット噴射ができるようになって、ほとんど無敵。ジータスをビルの屋上からたたき落とすと、最後はプラズマ火球でとどめ。地球のマナを集めてパワーをたくわえる必要もなく、普通のプラズマ火球で倒せるというジータスの弱さにも助けられたか…。
ガメラを逃がそうと子どもたちが通せんぼをするのはファイナル・ウォーズのパクリ。こんなシーンいらん。
自衛隊(軍隊)も登場せず、政治家も登場しても何の意味もない、全く怪獣シュミレーションとは縁のない展開だったけど、子ども向けファンタジーとして見たら、そこそこよかったんとちゃう?
(Movie Review Point ☆☆☆)
May 3, 2006
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