September 16, 2006

X−MEN:ファイナル・ディシジョン X-MEN:THE LAST STAND

 いや〜、映画館へ行くのもホンマに久しぶり。1ケ月ぶりでんがな。でも、我がワーナーマイカルシネマ東岸和田はボクをいつものように迎えてくれましたよ。巨大スクリーン独り占め(観客数ひとケタ)でした。

 さて、監督が変わって全体のトーンが「あっけらかん」としてしまった感のある第3作にして最終章。舞台はサンフランシスコのアルカトラズ島。おお、「ザ・ロック」の島ですよ。
 ここにミュータントを普通の人間にもどす薬を開発している施設があって、それをぶっこわしに悪者ミュータント集団ブラザーフッドがやってくる。そこで、人間との共存をめざす善玉ミュータントたちとの戦いがあるんだけど、最大の見せ場はゴールデンゲート・ブリッジをマグニート爺さんが念力でベリベリっとひきちぎって、アルカトラズまで歩いて行けるように橋の付け替えをするところ。「ぼく泳げないんだよー」と言う悪者ミュータントのために、それなら歩いて行けるようにと、優しいマグニート爺ががんばるのよ。おもろーい!

 前作で死んだジーンが生き返って、驚異的なパワーをみせつける。ジーンのパワーでピカード艦長もこなごなに消滅してしまうのだ!強し!でも最後はウルバリンが勝ってめでたしめでたし。
 これでX-MENも終わりなのかと思ったら、普通の人間に戻ったマグニートも消滅したはずのピカードも実は…というラストシーン。おいおい、まだ続くのか〜?

 原作のアメコミっぽい暗い雰囲気はなく、一回ぐらい死んでも本当には死なないヒーロー達の活躍が見れるんなら、次も期待しよう。

(Movie Review Point ☆☆☆★)

August 11, 2006

SAYURI (2005)

 芸者の世界なんてボクらにとっては全く異次元の世界。だからこの映画の世界は全くの異次元なわけで、そういう意味では「マトリックス」とか「スター・ウォーズ」と同じ。「へんな日本」であろうが、「なんで英語しゃべるんや?」でも結構楽しめた。

 でも、淡々とすすんでいく物語すぎて、ここがクライマックスというジーンとくるシーンもなく、漁師の子が置屋に売られて、ある時出会った男性に恋した女の子が芸者になって、ついにはその人と結ばれる(結婚じゃないよ)というハッピーエンドが全然感動的じゃない。

 おもろない映画だった!という一言。でも、チャン・ツィイーはべっぴん。
「おかあさん」「おねえさん」「おきや」「みずあげ」という日本語も英語として通用する日が来るかも。

(DVD Review Point ☆☆)

August 8, 2006

ファイヤーウォール FIREWALL(2006)

 ハリソン君のちょっとアクション映画。
 銀行のセキュリティー担当ハリソン君の家族が人質に取られて、ハリソン君が自分で作ったセキュリティーを破って、犯人の口座に送金する!自分で自分のセキュリティーをくぐり抜けられるのか〜!!っという見せ場も、「実はボクの銀行、もうすぐ合併して吸収されちゃうの。だから、侵入するべきサーバーはどっかへ移転されちゃってもうここにはないの。」だって。アホな犯人。用意するときに銀行の合併話ぐらい調べとけよ。

 とはいえ人質もとったことだし、なんとかせえよ!と言われて、ファックスの部品とiPodでシャッシャーと簡単にやっちゃう。なんじゃあ、アンタの作ったセキュリティーもたいしたことないんや。

 家族を人質に犯人に言う事聞かされるんやけど、最後は反撃に出て、ドンパチあって、家族を救い出すパパ。最近、こういう筋書きの映画、多くなったな〜。全部「24」の影響やなあ。名前までジャックやで〜。
 そのジャックの秘書が、これまた「24」のクロエ役やった人。「24」では人相悪かったけど、ここではなんとなく、レニー.ゼルウィガーに似てました。好印象。

 64才になったハリソン君、アクションはきつかったねえー。お疲れさん。

(DVD Review Point ☆☆★)

バッド・エデュデーション LA MALA EDUCACION(2004)

 「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」のペドロ・アルモドバル監督作品。
 ゴールデン・カップスの映画見に行った単館系映画館で次回公開はこれってポスターはってあったやつ。あのポスターの雰囲気では小学校5、6年ぐらいのかわいらしい男の子どおしの淡いホモ的恋愛ごっこなのかな?って思ってたけど、なんと、どろどろした男どおしの三角関係のもつれ!ウゲっ!

 映画としてはサスペンス&謎解きの面白さもあったけど、なんせオッサンと兄ちゃんのカラミなんて出てくるので見てられへん。ウゲっ!
 映画にはよく出てくるんだけど、外国の寄宿舎付きの神学校の神父さんってみんな、あんなん?ウゲっ!

(DVD Review Point ☆)

ゲド戦記 (2006)

 ジブリ作品にしては何とも「不親切」な映画でした。子どもと一緒に見に行ったお父さんも後で解説のしようがない。「ゲド戦記(アースシー物語)」の原作を読んでいる人には、それぞれの登場人物の正体なり過去を知っているので、いろんなセリフや行動パターンが何となく理解できる(とはゆうものの、原作とは全く別物のストーリーだけどね。なんで父親殺しまでやっちゃうのか理解不能!)んだけど、いきなり「アンチュアンの墓所」とか「まことの名」とか「ゴントの縦糸は…」とか言われてもさっぱりでしょう。ハイタカが魔法使いだって言われても、「指輪」のガンダルフみたいなイメージじゃないし、ただのオッサンやもんね。テナーとどうゆう関係じゃ?って説明もないし。

 ところが、さすがは?ジブリだけあって、膨大な量の原作の設定にはほとんど触れず、単純な「善対悪の戦い」に置き換えちゃう。「ナウシカ」っぽい雰囲気も漂わせながら見慣れたジブリ・キャラも登場するんで、ジブリ・ファンはちょっと安心。最後はボスキャラを倒してお仕舞いというお決まりパターンに持ち込んだのはちから技というべきか。でも最後の対決シーンは、デハヌーが「竜の子」だったってことをそれまでに全然匂わせてないから見てる人は「なんじゃこりゃ?」だったんじゃない?

 なんでこの原作を選んだのかが結局分からんかった。ゴロー氏のデビューにしては荷が重すぎた。「わんわん忠臣蔵」のリメイク程度から始めた方がよかったんではなかろーか。

 とはゆうものの出来としては、そんなにボロクソなもんではなかったよ。

(Movie Review Point ☆☆★)

August 5, 2006

スタンドアップ NORTH COUNTRY (2005)

「モンスター」でアカデミーを取ったシャーリーズ・セロンの社会派映画。北の国(北部の州・ノース・カントリー)で起こった全米最初のセクハラ裁判。
 炭坑で働くことになったジョージーに対するしつこい性的いやがらせの連続。田舎の町やから子どもの頃の噂とかちょっとした誤解とかでジョージーはどんどん「イヤな女」にされるし、職場ではひどい仕打ちを受けるわで踏んだり蹴ったり。で、会社を訴えてやる〜!なんだけど、これがなかなかうまいこといかん。
 最後には感動的にみんながスタンドアップして、めでたしめでたしになるんやけど、おもろなかった。

 映画なんだからさー、いっぱい嫌がらせを受けた女性職員たちが一致団結立ち上がって、悪者の男どもをやっつけるとか社長をギャフンと言わせるとか、そういうスカっとするような映画にするとか。社会派でいくんなら、もっと法廷モノで理屈でどんどん迫るとか。感動ものなら、お父さんとうまいこといってなかったけど、あの組合の集会での演説シーンでどかーんと泣かせるとか。ここやー!ゆうシーンがなかったのが残念。

 ボローミアのショーン・ビーン、ファーゴのフランシス・マクドーマン、お母さん役でなんとシシー・スペイセクという脇役陣をそろえたんなら、もっとええ映画にせなもったいないでー。

(DVD Review Point ☆☆)

シリアナSYRIANA(2005)

 しかし、シリアナって原題どおりだけど、えげつない題名やなあ。配給会社の人は「これ、やばいッスよ〜」とか思わんかったんでしょうかね。原作本は「CIAは何をしていた?」というタイトルにしたんだから、映画の方も考えりゃあええのに。

 中東の石油にまつわるややこしいお話。CIAのジョージ・クルーニー、石油会社に雇われた弁護士、石油王の王子に雇われた経済アナリストのマット・デイモン、職を失って洗脳されテロリストになるパキスタン人の若者。この4人のややこしいエピソードがばらばらにつなげられて、誰が誰で誰と誰がどうなってるのか、さっぱり分からんままダイクツに勝手に映画はすすむ。

 この映画で起こってるようなアメリカの石油会社の陰謀なんて、実はかわいいもんで、実際はもっと恐ろしいことを平気でやってるんやろなあ。そして、そんな許せない陰謀で人が殺されたり殺し合ったりしてる世界の上に、今の日本は成り立っているんだろうなあ。ガソリン代が140円を超えた〜!とか平和にゆうてるうちが花やで。「日本沈没」みたいにアメリカに切り捨てられたら、日本なんてホンマに沈没やで。なんか、イヤーな気持ちになった映画でした。こんな映画イラン。

 分からんのは、ジョージ・クルーニーが助演男優賞をとったけど、ほんなら主演って誰????ってこと。

(DVD Review Point ☆★)