ジブリ作品にしては何とも「不親切」な映画でした。子どもと一緒に見に行ったお父さんも後で解説のしようがない。「ゲド戦記(アースシー物語)」の原作を読んでいる人には、それぞれの登場人物の正体なり過去を知っているので、いろんなセリフや行動パターンが何となく理解できる(とはゆうものの、原作とは全く別物のストーリーだけどね。なんで父親殺しまでやっちゃうのか理解不能!)んだけど、いきなり「アンチュアンの墓所」とか「まことの名」とか「ゴントの縦糸は…」とか言われてもさっぱりでしょう。ハイタカが魔法使いだって言われても、「指輪」のガンダルフみたいなイメージじゃないし、ただのオッサンやもんね。テナーとどうゆう関係じゃ?って説明もないし。
ところが、さすがは?ジブリだけあって、膨大な量の原作の設定にはほとんど触れず、単純な「善対悪の戦い」に置き換えちゃう。「ナウシカ」っぽい雰囲気も漂わせながら見慣れたジブリ・キャラも登場するんで、ジブリ・ファンはちょっと安心。最後はボスキャラを倒してお仕舞いというお決まりパターンに持ち込んだのはちから技というべきか。でも最後の対決シーンは、デハヌーが「竜の子」だったってことをそれまでに全然匂わせてないから見てる人は「なんじゃこりゃ?」だったんじゃない?
なんでこの原作を選んだのかが結局分からんかった。ゴロー氏のデビューにしては荷が重すぎた。「わんわん忠臣蔵」のリメイク程度から始めた方がよかったんではなかろーか。
とはゆうものの出来としては、そんなにボロクソなもんではなかったよ。
(Movie Review Point ☆☆★)
3 comments:
追記
音楽がサイテー。うるさい、うるさい。テルーの歌はいかにも「ナウシカ」に出てきそうな雰囲気で聞いてしまったけど、意味の無い盛り上げ路線の音楽は全く不要だ。
いまティ先生こんばんは。
テレビで解説しているのを見たのですが、宮崎駿監督の作品を観たゲド戦記の原作者が「わたしの作品を映画にできるのはこの人しかいない」と話を持ちかけたところ、監督はすでにナウシカあたりでゲド戦記の影響を受けていて同じネタ(?)を使うわけにいかず「息子にやらせていただけませんか?」とお願いしたんだそうです。でも息子の吾朗さんが監督になるのには反対だったらしいですね。なんか矛盾してますね。
原作を読んでいないわたしは結構楽しめましたけど、原作者の感想はどんなものか気になります。
シーナさん、お久しぶりです。
映画化のいきさつはさておき、「ナウシカ」で「ゲド戦記」の影響を受けてるからという理由で断ったという話はどうも理解できませんねえ。
だって、今回のゴローさんの作品でも原作として「シュナの旅」(こんな題名だったと思うけど、駿さんのナウシカの元になったアイデアストーリー)を堂々と掲げていましたから。
でも、いろんなことあるけど、それでも映画としては合格点なんですよ。
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